スマホとカメラの違い
- Toshio Inose
- 2022年11月21日
- 読了時間: 2分
スマホカメラの画像が綺麗だとういうのはここ数年で一般的に認められた事実である。そして、多くの人が「スマホがあればカメラはいらないね」となる。しかし、スマホの画像とデジカメで撮られた画像を比べることは、根本的に違うのである。土鍋で炊いたご飯と、電子レンジでチンするご飯くらい違う。茹で上げパスタと冷凍パスタくらい違う。つまり、レンチンご飯で足りる場合もあるし、土鍋のご飯が食べたい時もあるので、使い分けるがよろしい。
スマホの画像は、モニター、つまり透過光で見る前提で「作られている」。デジカメの画像は、プリントすることも当たり前だが考慮されている。ここが根本的に違う。何が違うのかと言えばレンズを通ってきた光をセンサーで受けて、そのデータを画像に変換するための「処理」がスマホは特徴的なのである。特徴的というか、モニターで見ることに特化しているというか、そんな感じである。透過光で見る前提なので、モニターで見た時に「綺麗に」見えるように画像を処理できるのである。シャープネス、彩度、輪郭線の処理、印刷するとガチガチになりそうな画像も、明るいモニターで見れば綺麗なのである。インスタグラムで映えている風景写真を見てみると、このスマホ的な画像が多いように思う。せっかく、スマホより大きいセンサーで撮っているのに、そのセンサーの良さとカメラメーカーの技術と思想を反映したカメラの良さと特徴を無くしている。尚且つ、スマホのモニターは小さい。だから、スマホ的画像処理で十分なのである。ちなみに、i-phoneのカメラは普通1200万画素である。スマホで見るに十分なサイズだとAppleは確信しているんではないか?と思っている。ついでに、スマホの小さいセンサーに4000万画素あることのメリットは何だろう?とか考えている。
デジカメの代わりにスマホカメラは使えないことは、カメラマンと言われる人の多くがクライアントのある業務をスマホだけでこなしていないことを見れば、分かるだろう。オリンピックや、昨日始まったワールドカップの撮影がスマホに置き換わったら、私の撮影もスマホでやろうかどうか考えるかもしれないが、考えることすらしないかもしれない。・・・。
スマホカメラの良さは、デジカメの置き換えではないのである。





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