写真家/フォトグラファー/カメラマン
- Toshio Inose
- 2020年8月18日
- 読了時間: 2分
カメラマンはカメラのオペレーター、依頼されたものをクライアントの指示通りに撮る。
フォトグラファーは、依頼されたものを撮ることにおいてはカメラマンと同じ。カメラマンとの違いは、クライアントの依頼+αを提供する撮影をする。クライアントの想定の上をいく何かを提案したり、臨機応変にその被写体がさらに、例えば魅力的に見えるように、とか工夫できる。
写真家にはクライアントはいない。依頼も受けない。自分が撮りたいものを撮りたいように表現する。その作品がギャラリーなりクライアントに買われ、作品と名が世に広まっていく。
こんなイメージなのだが、実際は、写真家と自称したり、そのように言われる人たちがアマチュア向けのカメラ雑誌の作例写真を撮り、風景撮影やコスプレ写真を趣味とするサラリーマンの週末カメラマンが「頼まれて」「作品」を作る。アマチュアカメラマンの画像を写真の見方を知らない人たちに「いいね!」させて持ち上げ「写真家」を作り上げ、カメラメーカーに売り込む会社もある。撮影とSNSへの投稿を趣味にしているサラリーマンが「写真家」として作られている。
一見、どういう呼び名でも良さそうだが、考えてみれば写真家もフォトグラファーも「替え」が効かないはずである。「その人だから」撮影をお願いするし、「その人の作品だから」欲しいと思う。雑誌の作例写真、地方自治体の観光パンフレット、イベントのチラシ、何かの団体のFB用画像などは、別に誰が撮っても構わないだろう。実際、社員や編集者が撮っている画像や作例もあるし、要は「替え」が効くのだ。
カメラマン=カメラのオペレーターなのだから、コストや期日を理由に外注せず、社内でカメラを趣味にしている人に撮らせることができるのも納得である。それで良いと思う。デジタルカメラとYouTubeで、経験も知識もなくとも撮影はできるようになったのだから。
ただ、仕上がった写真の差は明確にある。
その差に気づかなければ差は無いのと同意義である。





コメント